金沢海みらい図書館
富山の建築を堪能した翌日、再び金沢に戻ってきました。今回は一度も行ったことがない金沢の海側の建築を見ました。まず1つめは以前からかなり行ってみたいと思っていた『金沢海みらい図書館』です。
想像ではのどかで広大な敷地に立っていると思い込んで見ましたが、実際はかなりの交通量の多い大通りに面しており芝生も片側しかなかったのに驚きました。敷地の雰囲気は実際に行ってみないとわからないものです。
この日は休日とあってか駐車場も満車に近く、自転車や徒歩で来る人なども多くいました。中に入らずとも賑わいが外に滲み出ています。アイコンであるパンチングウォールは竣工から時間が経っているせいか黒く汚れていました。
ガラスブロックは内部が汚れているみたいです。どうやって汚れが侵入したのでしょうか?
『金沢海みらい図書館』のメインである2階の開架図書室です。本当にガラスから均一に光が取り込まれているので、自然の光なのに人工的に感じる不思議な感覚に陥りました。アルミのような書棚もこの空間にとても合っているのですが、何と言っても本の管理がとても綺麗でした。本の外装にはきっちりシートが貼られ、同じ種類の本がビシッと並んでいます。私のイメージする従来の図書館とは比べものにならないほどキチッとしており、見た目だけではなくシステムまでもデザインされていることに感激しました。
館内の壁面は自習席になっており、ほぼ満員状態でした。利用している人は若い人が多かったように思います。図書館は暗く硬いイメージがありますが、こんなにも素敵な図書館があれば是非とも積極的に通いたいと思います。
ただ、図書館利用以外の目的に来る人も多いようなので、普段普通に利用している人はどのように感じているのでしょうか?ウザいと思っているのか、誇らしく思っているのか。。
おまけで2階には事務室がありました。目隠しで中はよく見れませんでしたが、中の設えは旧来の図書館のような雑然として全くクリエイティブじゃない事務室でした。事務室以外は素敵なのに肝心の運営をしている事務室がデザインされていないのはとても残念に思いました。
建築情報
設計:堀場弘+工藤和美/シーラカンスK&H
施工:戸田・兼六・高田特定建設工事共同企業体
郵便番号:〒600-8007
所在地:〒920-0341 石川県金沢市寺中町イ1−1
電話番号:076-266-2011